温泉資源を健康づくりに活用する施設として、クアハウスが誕生しておよそ20年が経過しました。温泉は歓楽の具に甘んじていた時代でした。当時、温泉風景はと言えば、露天温泉風呂に芸者さんとお酒を乗せたお盆を浮かべ、さしつ、さされつ酌み交わすといったイメージの時代でした。
豊かさから、ゆとり感に国民の感性がシフトするそのころ、一方ではすでに高齢化社会の波も影響して健康でありたいとの価値観が国民層に出現していました。国民生活白書に願望の要素として、“遊ぶお金が欲しい”、“自由な時間が欲しい”の第2、3位を尻目に“健康でありたい”が第1位になったのもそのころです。
温泉を楽しく、健康づくりの道理にかなった手法で、安全に衛生的に、そして思い切って広く、3世代が遊びの要素をそなえて・・・とクアハウスは多くの期待の内に誕生したのです。
観光やレジャー関連の評論家の危惧をよそに、国民の生活志向を先取りしたクアハウスは、温泉リフレッシュの発想が温泉エステティックつまり、温泉美人づくりの感性に直結し、予想外の若い女性の支援を受けたのです。
これまで40施設、約400万人の保養客がクアハウスを利用し、ここ数年に大型クアハウスの開発も計画され60施設、600万人以上がこれを楽しむ予定です。
実は当時もまた現在も、この盛況を支えたものの一つがトゴール湯です。現在、温泉泉源の平均涌出量は80〜50リットル/毎分で、新鮮な温泉を多量に使うクアハウス施設の温泉補充策や、硫黄泉のように臭いのきつい泉質とか、鉄分の酸化で茶色になる鉄泉とか白濁の硫黄泉などを嫌いクリスタル色が欲しいなど、気になる課題の多い温泉泉質の特性を見事に解決し、利用上の緩和策に役立つ実績が認められたのが、トゴール・ウォームタイトの採用でした。
一方ワキ役だけでなくすばらしい入浴効果も注目され、エメラルド色の水質、無臭の心地よさなどのトゴール湯が応えてくれたのです。
またお湯に溶ける効率えお向上させるための溶解装置を循環濾過装置に組み入れるなどトゴール湯の前向きの装置改善で入浴の効き目を更に向上することに努力が払われました。
「温泉に恵まれない地域でも,トゴール湯だけを採用した“クアハウス”の検討があってもよいのでは?」との厚生省の一部に指摘があったのも十分理解できます。このように、温泉にやや恵まれない沖縄、高知、香川など多くの地方の皆さんや、一つの温泉ボーリングに一億円相場の費用負担に悩む医療機関や老人福祉施設などの利用拡大にも役立つ日も近いと思います。
トゴール湯入浴のファンがますますそして着実に増え、シテ役の時代に入りつつあるのです。
|